温泉について

 蔵王共同浴場
 

蔵王温泉街には上湯、下湯、川原湯と3ヶ所の共同浴場がございます。
全て100m範囲内にあり、それぞれをめぐる楽しみ方ができます。

 

温泉の歴史

 

蔵王温泉は「火山性温泉」で、火山性温泉は高温泉が多く、湧出量が豊富、泉質が多様な特性を持っており、酸性泉や硫化水素泉のほとんどはこのタイプです。
自然湧出(自噴泉)の温泉で、歴史ある温泉の大部分もこのタイプで、自然のメカニズムと摂理に逆らわない地球にも温泉そのものにも優しいい温泉と言えます。
蔵王温泉の開湯は西暦110年、日本武尊のエゾ征伐に従った吉備多賀由が発見したと伝えられており、平安時代の貞観15年6月26日(西暦874年)には清和天皇から出羽の国(蔵王温泉)酢川温泉神社に正五位を授与されたことが六国史(リッコクシ)のひとつ日本三代実録にも記述されており、平安時代ですから「古代温泉」の類に入ります。

 

山岳信仰と温泉文化

 

温泉は、世界に誇り得る、古くから日本に伝わる特有の文化であり財産です。また、老若男女を問わず日常的に入浴する風習を有する国民は日本人くらいではないでしょうか。 温泉は日本の元気を支えてきた“源”でもあります。かつての日本は、稲作を中心とした農業国であり、その重労働を支えた人々の唯一の数少ない娯楽であり、疲れや病を癒してきたのも「湯治」という温泉文化であった。
昔の温泉は火山地帯の山岳地にしか湧出しておりませんでした、山は昔から信仰の対象であったように、そこから湧出するお湯も信仰の対象であり「霊泉」と呼ばれておりました。
当時の温泉は全て「かけ流し温泉」であったことは言うまでもないことで、湯の清潔保持を考え浴槽内の換水率(回転率)を高めながら泉温を考慮し湯船の大きさを決めましたから、現代人好みの「大浴場」などはありえなかったのです。

 

「かけ流し温泉」とその入り方

 

「かけ流し湯」は、本来の天然温泉のあり方で、源泉をそのまま湯船に流し、あふれた湯をそのまま外部に放流してしまう温泉です。かつては、どこの温泉場も「かけ流し湯」でした。それが、宿が増え、入浴者が増え、また利用者のニーズに合せた浴槽の大型化等の理由で、温泉湯を循環しなければ需要に応えられなくなり、いつしか「循環温泉」が主流となってしまいました。しかし、「レジオネラ菌」による多くの被害者が出るようになって、今また「かけ流し温泉」が見直しされるようになってきました。「かけ流し湯」は動力による強制循環を行っていないため、湯船の湯の清潔保持を最優先に考えます。当然、湯船の湯の自然換水率(回転率)を高めることが不可欠になり、湯船の大きさと湯量、そして泉温のバランスが非常に重要になってきます。こうしたことから、「かけ流し湯」で何十人も一気に入れる大浴場などは疑問であり、小さいのが普通と思われます。また昔から、湯温を一定に保つために熱い場合は沢水等を引き込み適温にして入浴するのが普通でした。したがって、泉温が高く適温にするための加水によって、温泉が老化することは考え難いのです。むしろ、「かけ流し湯」であっても、動力によって強制的に汲み上げる際、空気と攪拌してしまう温泉の方が老化は著しく進むのです。

 

利用のしかた

 

1.湯船をきれいに

 

「かけ流し湯」は、機械による強制循環を行っていないため、湯船の湯そのものを汚さないことが大原則です。まず入る前に身体を洗い流します。湯船の側には必ず「かぶり湯」用の桶が用意してあります。それに湯船からお湯を汲んで、タオルをひたして、身体全体を洗います。特に前後の下腹部は丁寧に洗うことを忘れずに。最後に、湯船から汲んだお湯を数度身体にかけ流してから湯船にお入りください。もちろん、タオルは決して湯船の中に入れてはいけません。

 

2.お湯が熱い場合

 

天然温泉は、沢水で薄めたり、大気温、熱交換で冷ましたりして、源泉を湯船に引いています。一般的には41度前後の湯温ですが、多くの人が入ると湯温が下がるため、少し湯温を熱めにしてあるのが普通です。一番湯は、相当熱いはずです。ですから、基本は、我慢して入るということになりますが、どうしても熱い場合は周囲の人に水を入れていいか確認するか、桶で攪拌して冷ましてからお入り下さい。

 

3.石鹸の使用には注意

 

温まったら、一度は湯船から上がります。身体や頭髪を洗いたい場合がありますが、一般的には、「かけ流し湯」には真水湯がない場合が多く、石鹸やシャンプーが用意されてないのが普通です。また、泉質によって石鹸は泡立ちません。石鹸等がない場合はどうするか、石鹸の役割は、汗や脂分の汚れを落とすことにありますが、むしろ、現代人は石鹸で落としすぎて脂分を補給している状態です。天然温泉は、程よく汚れた脂分を取り除き、きれいな脂分だけを残してくれる作用を持っているのです。

 

4.上がり方の基本

 

さて、充分温泉に浸かったら、出ることになりますが、この時にも、上がり方があります。湯口近くのきれいなお湯を汲んで「上がり湯」を身体にかけて湯船の湯を洗い落とす。また、冬は「上がり湯」を少し水でぬるめにして身体にかけて下さい。血管や汗腺を収縮させて放熱を防ぎ、湯ざめしないためです。真水湯などでシャワーを浴びたりはしないように。せっかく肌に付着した温泉成分が洗い流されて温泉効果が持続出来ないからです。ただ、成分の強い天然温泉の場合は、肌の弱い部分は真水湯で拭いたほうがいいでしょう。タオルは、きれいなお湯で洗い、身体をしっかり拭いて、タオルは風呂場でしっかり絞ってから、脱衣所に出るようにして下さい。